【要約】R>Gとは?ピケティが明かす格差拡大の真実とFIRE戦略
「R>G(アール大なりジー)」という不等式をご存じですか?
これは、フランスの経済学者トマ・ピケティが世界的ベストセラー『21世紀の資本』の中で提唱した概念で、現代の格差拡大の根本原因を端的に表現しています。
本記事ではこの「R>G」の意味をわかりやすく解説し、FIRE(経済的自立・早期リタイア)を目指す私たちがどう行動すべきかを掘り下げます。
R>Gとは何か?
R = 資本収益率(Return)
G = 経済成長率(Growth)
つまり、「R>G」とは、資本から得られるリターン(例:不動産、株式、配当など)が、経済全体の成長率よりも高いということ。
ピケティは、歴史的なデータ分析から、この関係が長期的に成り立つ社会では、以下のような現象が起こると指摘しました:
- 資産を持つ人は、何もしなくてもどんどん豊かになる
- 労働者は、給料が伸びても資産家には追いつけない
- 結果として、格差は年々広がる
格差が広がるメカニズム
具体的には、以下のような構造です:
- 資産を1億円持っていて、年5%の利回りで運用している人は、何もしなくても年500万円の不労所得を得る
- 一方、年収500万円のサラリーマンが年3%昇給しても、資産家のスピードには追いつけない
- この状態が続けば続くほど、富は「再生産」され、ますます集中する
『21世紀の資本』の要約
ピケティの主張を簡潔にまとめると以下のとおりです:
- 歴史的に見ても、R>G の状態は常態化している
- 20世紀の戦争とインフレで一時的に格差は縮小したが、21世紀に入り再拡大
- 労働による所得だけでは富を築けない時代に入った
- このままでは「資本を持つ者」と「持たざる者」で二極化が進む
だからこそ、ピケティは「世界的な累進課税(富裕層への課税)」を提案しています。
R>G社会で生き抜くための戦略
私たちがこの不等式に立ち向かうには、以下のような行動が必要です:
① 労働所得 → 資本所得への変換
- 給与を「貯める」だけでなく「運用する」へシフト
- インデックス投資や不動産投資で資産を構築
② FIREを目指す=R側に回る
FIREとは、資産収益(R)だけで生活できる状態を指します。これはピケティの理論と完全に一致します。
つまり、「R>G社会で生き残るためには、R側に回るしかない」のです。
③ 税制や社会制度の理解も重要
法人化・減価償却・損益通算など、資本家側が使う制度を学ぶことで、少しずつ「持つ側」にシフトできます。
格差社会とどう向き合うか?
この社会は不公平かもしれません。しかし、ピケティは絶望だけを語ったわけではありません。
構造を知れば、戦略が立てられる。
それがこの名著の本当の価値です。
まとめ|R>Gを味方につけよう
「R>G」は、これからの資産形成やFIRE戦略を考えるうえで、避けては通れないキーワードです。
サラリーマンとしての給料だけに頼る時代は終わりつつあります。R側に回るために、小さな一歩を今から始めましょう。
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