『バビロンの大富豪』書評|FIREを目指すなら知っておくべき「お金の原理原則」
この本を選んだ理由
「お金を貯めたい」「投資で資産を増やしたい」「FIREを達成したい」。
そんなふうに目標を掲げたとき、多くの人がすぐに証券口座を開設したり、不動産サイトを見始めたりします。
私もその一人でした。
でもあるとき、ふと疑問に思いました。
「そもそも“お金の基本”って何だろう?」
そんなタイミングで出会ったのが、ジョージ・S・クレイソン著『バビロンの大富豪』です。
出版はなんと1926年。100年近く読み継がれている“お金の古典”とも言えるこの一冊は、投資や副業、FIREに挑戦する前に読むべき本だと心から感じました。
本の概要:物語で学ぶ「お金の知恵」
『バビロンの大富豪』は、古代バビロニアを舞台にした寓話形式の書籍です。
物語の中で登場人物たちは「どうすればお金持ちになれるのか?」を模索し、富を築く7つの知恵を師匠から教わっていきます。
小難しい経済理論や数字は一切出てきません。物語を読むだけで、お金に関する「普遍的な原則」が自然と身につく構成になっています。
現代のFIRE志向者にとっても、この古典から学べることは非常に多いと感じました。
要点7つまとめ|富を築くための「黄金の知恵」
- 収入の10分の1を貯金せよ
まずは“貯める力”を養うことが第一歩。収入が増えても、支出が増えてしまっては意味がない。 - 支出をコントロールせよ
「必要」と思っている支出の多くは「欲望」である。収入の範囲内で満足する習慣が富の基盤を作る。 - 貯めたお金を働かせよ
働いて得たお金を遊ばせるな。投資や運用に回すことで、“お金が働く”仕組みを作る。 - リスクを避けよ、知識を得よ
怪しい儲け話には乗らず、経験者や専門家の知恵を借りて判断することが重要。 - マイホームを持て(賃料支出を減らせ)
家賃などの固定費を抑え、生活の安定を図ることも長期的には資産形成につながる。 - 将来に備えて貯蓄・保険を持て
老後や家族に備えて、堅実に準備する知恵も不可欠。 - 自分自身の能力を高め続けよ
最も大切な資産は“自分自身”。学びを止めず、スキルを磨くことが富への近道。
実体験とリンクした学び
この7つの知恵は、私のFIRE戦略の根幹にもなっています。
- 収入の10分の1どころか、給与の20%以上を投信に自動積立
- 固定費(住宅・通信・保険)を徹底的に見直し、支出を最適化
- 不動産投資において「お金が働く」仕組みを構築中
中でも特に響いたのは、「お金に働かせよ」という教えです。
かつて私は、「貯金こそが安心」と信じて、ただ銀行口座に眠らせていました。
でもその間に、インフレで価値は目減りし、チャンスは逃していたのです。
投資に回し、配当や家賃収入を得る仕組みを作ることで、ようやく「自分が寝ていてもお金が働く」実感を得ることができました。
この本に出会っていなければ、いまだに“お金の奴隷”のままだったかもしれません。
感想:この本の良かった点・イマイチだった点
✅ 良かった点
- 物語形式で読みやすく、感情に訴える構成
- 100年経っても色あせない普遍的な原理原則
- FIRE志向者の「基礎マインドセット構築」に最適
❌ イマイチな点
- 一部の助言(例:マイホーム推奨)は日本の実情と合わない場合も
- 情報が抽象的なため、具体策を求める人には物足りないかも
こんな人におすすめ
- FIREを目指し始めたばかりの人
- 貯金・節約・投資の本質を知りたい人
- お金の知識を体系的に身につけたい人
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最後に
FIRE戦略を進める中で、どうしても情報や手法ばかりに目が行きがちになります。
でもその前に、「お金とは何か」「どう扱うべきか」という根本を理解しておくことが何より大切です。
『バビロンの大富豪』は、その原点を思い出させてくれる一冊です。
投資初心者からベテランまで、すべてのFIRE志向者におすすめできる不朽の名著です。